介護の選択は簡単ではなく、在宅か施設か迷う人は多いです。
どちらにも良い点と大変な点があり、一概に正解はありません。
私自身、ケアマネや相談員として多くの家族と向き合ってきました。
この記事では、経験をもとに「決め方のポイント」を詳しく解説します。
この記事でわかること
- 在宅介護と施設介護のメリット・デメリット
- 実際の経験からわかったリアルな話
- 迷ったときの判断基準と決め方
ぜひ最後までご覧ください。
在宅介護のメリット・デメリット、実際に経験してわかったこと
在宅介護のメリット
在宅介護を選ぶ一番の理由は「住み慣れた家で過ごせること」です。
住み慣れた家で過ごせる安心感は、介護を受ける本人にとって大きなメリットです。
- 住み慣れた環境で安心感がある
- 家族と過ごす時間が増える
- 自分のペースで生活できる
- 費用を比較的抑えやすい(介護度による)
在宅介護のデメリット
しかし、在宅介護には負担もあります。
特に、家族の負担が大きくなることが最大の課題です。
- 介護する家族の体力的・精神的負担が大きい
- 夜間の見守りや緊急対応が必要
- 家の構造が介護に向いていない場合がある(段差や狭いトイレなど)
- 家族の生活リズムが崩れやすい
実際に経験してわかったこと
私が関わってきたご家族の中には、
最初は「できるだけ自宅で」と考えていたけれど、
途中で負担が限界に達して施設を検討するケースも多くありました。
介護が長期化すると、家族の生活にも影響が出るため、
「いつまで続けられるか」を考えておくことが重要です。
施設介護のメリット・デメリット、入所相談員として感じたこと
施設介護のメリット
施設介護を選ぶことで、専門スタッフによる24時間のサポートが受けられるため、
家族の負担は大きく軽減されます。
- 24時間体制の介護で安心
- 医療・リハビリサービスが充実
- 食事や入浴などの生活サポートが受けられる
- 家族が「介護者」ではなく「家族」としての時間を持てる
施設介護のデメリット
一方で、施設ならではの課題もあります。
- 費用がかかる(特養は比較的安いが待機者が多い)
- 本人が環境に馴染めない場合がある
- 家族が気軽に会いに行けないこともある
- 自由度が下がる(食事や生活のリズムが決まっている)
入所相談員として感じたこと
施設に入ると、家族は「もう介護から解放された」と思うかもしれません。
しかし、施設に入っても家族の関わりは大切です。
「お見舞いに行く頻度が減ったら、親が元気をなくした」という話もよく聞きます。
施設に入れることがゴールではなく、その後も定期的に関わることで、
より良い介護につながると感じています。
在宅介護と施設介護、どっちがいい?こう考えると決めやすい
どちらが正解ということはなく、
家庭の状況や本人の希望によって選択肢は変わります。
決めるときに考えてほしいポイントを整理しました。
判断基準のポイント
- 介護の必要度 → 要介護度が高いと在宅は難しくなる
- 家族の負担 → 仕事や育児と両立できるか
- 経済的な問題 → 長期的に支払える費用か
- 本人の希望 → 本人はどこで暮らしたいと思っているか
判断しやすくするための質問
- 「家族が1人で介護を続けられる状態か?」
- 「夜間の見守りが必要か?」
- 「家族の生活に無理が出ていないか?」
- 「費用の負担は現実的に可能か?」
これらの視点を持つことで、「今、どちらを選ぶべきか」が見えてきます。
まとめ
介護の選択肢には、在宅介護と施設介護の2つがあります。
どちらにもメリット・デメリットがあるため、
家族の状況・本人の希望・経済的負担をしっかり考えて決めることが大切です。
- 在宅介護 → 費用が抑えられ、家族と過ごせるが負担が大きい
- 施設介護 → 24時間のサポートが受けられるが費用がかかる
- 決めるポイント → 介護の必要度・家族の負担・経済面・本人の希望を総合的に判断
介護の選択は一度決めたら終わりではなく、状況に応じて見直すことも重要です。
大切なのは、家族みんなが納得できる形を見つけること。
少しでも迷ったら、専門家に相談するのも良い方法です。
どの選択が正解かは人それぞれ。あなたの家族にとって、
最適な選択肢を見つけるための参考になれば幸いです。
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